鉄道を愛するおじさんの戯言

鉄道模型のNゲージに関する情報を、独自視点を交えてお伝えしていきます。

2019年 広島鉄道ニュース 【1月分】まとめ その①

呉線全線復旧の喜び

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2019年1月6日の中国新聞に、「おかえり呉線プロジェクト」について書かれた記事がありました。このプロジェクトは、呉線が全線復旧した12月15日に、列車に手を振り「おかえりなさい」と出迎えようというもの。

沿線に住む住民が企画し、SNSで他の沿線に住む人たちに参加を呼び掛けた。当日は多くの方々が賛同してプロジェクトに参加し、その喜びを分かち合った。今秋、芸備線の全線復旧も予定されている。ここでも、今後沿線住民の活動が活発になるかもしれない。


おかえり呉線

まだまだ、被災されて苦しい生活を余儀なくされている方々も大勢おられます。一日も早く、すべての方々が元の生活に戻ることができるよう祈ります。そしてできることをやっていきます。


 


 

テロ対策はどう進んで行くのか
2019年1月6日の中国新聞に、「駅の手荷物検査実験」という見出しが躍っていました。東海道新幹線での殺傷事件を機に検討が進められ、2月にも実験を行うと記事にはありますが、実験は行われたのでしょうか?

多くの人が行き交う駅で、ひとりひとり手荷物検査を実施するのはほぼ不可能でしょう。そんなことをしていたら列車の運行に支障が出るのは自明の理です。法律で危険物を持ち込んではいけないと規制をかけたとしても、持ち込む人は持ち込みますし、危険物を持っていなくても危険な行為をしようとする人はいると思います。

ではどうするのか?利用者側が、「そういうこともあるかもしれない」と準備をしておくことが一番の対策になると思います。護身術を身に着ければ多少は安心できますが、それよりもそのような場面に出くわしたとき、どのような対応をとるのかというシミュレーションをしておくことが大切かと思います。

危険人物からいち早く遠ざかるもよし、カバンなどの身近なもので防御態勢をとるのもよし、他の人に協力を呼び掛けて複数で対応するというのも有効でしょう。こうやって文字に起こすのはたやすいですが、イザという時にそれが実行できるように心構えをしておくということが大切だと思います。安全になれた我々日本人にとって、なかなか持ちづらい意識だとは思いますが、自分や周りの人の命を守るためにも、しっかりと考えていきたいものであります。

公共交通機関に新技術?
本2019年1月8日の中国新聞に、「公共交通機関に新技術を」という記事が出ていました。府中商工会議所が、福山市に対して、道路と線路を走行できるバスの導入を検討してほしいと要望したという内容でした。

その他にも、自動運転による市循環バスやデマンドタクシー、ドローンタクシーやスマホを使った乗り継ぎ案内・予約・料金決済までできるシステムの開発、信号と車が双方向で通信して安全走行を支援するシステムなどの開発についても検討するよう要望したようです。

この中で「道路と線路を走行できるバス」というのは、DMVのことを言っているのだと思いますが、府中市でこのようなシステムが必要なのでしょうか?話しぶりからすると、福塩線も残しつつDMVも導入するというような考え方のようなのですが、そのことに意味があるのかどうか疑問が残ります。

DMVにしてしまうと、高架の福山駅に入るのはむつかしくなるので、手前の駅で道路に出てそのまま福山駅のロータリーに着くことになります。これだと、列車に乗り換えをする場合は再び駅構内に戻らなければならなくなるので面倒です。

仮に、福塩線を廃止してかわりにBRTを導入した場合についても、BRTのために路盤を維持する意味があるとは思えません。普通に道路に転換して、バスを走らせて行ったほうが利便性は良いように感じます。

いろいろなことを模索してみるというのは良いことですけども、もう少し「福塩線」を有効に活用する方策も考えていただきたいと思います。各町ごとに、駅を中心にしてデマンド交通を走らせる、古くなった役場などを駅と統合して建て替える、沿線で埋もれている観光資源を発掘するなど、まだまだやれることはあると思いますので考えていただきたいです。福塩線がなくならないように、共存共栄の道を探っていただきたいと思います。

廃止が決まってから何とかしようと思ってもあとの祭りになりますからね。
でも福塩線の福山~府中間は、他のローカル線と比べると利用者多い方ですよ。


 


 

ベンチの向き変更が進んでいます
2019年1月9日の中国新聞に、JR西日本・広島支社の安全に関する取り組みとして、駅のホームにあるベンチの向きの変更が取り上げられていました。

毎年、広島支社管内では、乗客が線路に転落する事故が数十件起きていて、これを予防するためにベンチの向きの変更を行っているというものです。

お酒を飲んで酔っ払った客が、ベンチから立ち上がった際にふらついて線路に転落するケースが多いようで、これを防ぐため線路と並行だったベンチの向きを直角に変えているようです。大阪など関西圏では、早くからこの取り組みが実施されていましたが、広島でも2015年から始まりました。利用者の多い19駅で実施済ですが、必要があれば今後も拡張していくようです。

酔ったお客さんは、ベンチが線路と平行になっている場合、立ち上がると自然と線路方向へまっすぐ歩きだしてしまうそうで、これを防ぐためにベンチの向き変更は有効みたいです。

でも、酔った人の動きは予想できませんからね。電車に乗って家路につく方々には、あまり飲みすぎないように注意していただくほかないですね。一人で落ちる分には自己責任と言えますが、人を巻き込んで落ちたらシャレになりません。日ごろから周りのことも考えながら、公共交通機関を利用したいものです。

マナーという面では、酔っぱらいの人たちだけではなく、自分を含めた鉄オタにも言えることですけども。


 


 

宇部線小野田線のBRT化


 

2019年1月12日と16日の中国新聞に、宇部線小野田線がBRT化を検討するための勉強会を始めたと記事が出ていました。もしかしたら、宇部線小野田線が一気に消えるかもしれません。

 もともと石灰石輸送のために作られた路線でしたので、それがなくなった時点で存在意義は薄れてしまったと言っても過言ではないでしょう。セメント工場は今も稼働しているようですが、昔ほどにぎわっているような感じでもありません。人口も減少しているみたいですし、高齢化も進んでいるため宇部線の利用者は年々減っているようです。

この状態で維持していくとなると、運転本数の削減や一部区間の廃止など、効率化に向けた動きが出てくるのは当然のことかと思います。そうなる前に、先手を打って公共交通機関を存続させようと、宇部市が中心となりJR西日本と協議を始めたようです。

沿線の自治体にも呼びかけ、より便利で安価に運行できるBRT化を推し進めていきたいようです。交通弱者の足として維持するための協議と言うわけです。

JR西日本側は積極的に協力を申し出ており、大きな負担となっている宇部線の維持管理から一日も早く撤退したいみたいです。実現すると、運行中の路線をBRT化するのは全国で初となるみたいで、各地の自治体から注目を集めるかもしれません。

宇部線小野田線の成功をきっかけに、全国でBRT化が推進されたら鉄オタにとっては恐ろしいことになりそうですけど。鉄道が消えていく列島になってしまいます。

将来的には自動運転も視野に入れてBRT化を進めるみたいですが、自動運転だったらどう考えても鉄道のほうがやりやすいんですけどね。現在動いている鉄道でも、多くの路線で車掌さんのみの乗車で運行することは可能だと思われます。やってみようという会社はないですけど。

乗客の乗り降りを車掌さんが確認してドアを閉めたら動き出す。プログラムに従って路線状況に合わせて列車は走り、次の駅で静かに止まる。車掌さんが再び乗客の乗り降りを確認してドアを閉める。また電車が動く。これの繰り返しなのでできそうです。

あとは異常を検知するセンサー類の誤作動対策と、列車が遅れた場合の回復運転プログラムの作成ですかね。一般道でバスや車を使って自動運転をするよりも、鉄道で行ったほうが早いです。そのためにも残しておくと良いと思いますけども、こればかりはお金が絡む話なので何とも言えません。

BRTで専用道路化すれば自動運転はやりやすいかもしれないですけど、結局のところ、お客さんの乗り降りを自動判別する技術は実現するのが難しいと思います。やはり乗務員が必要になってくるのではないかと思います。

とにもかくにも、今後の宇部線小野田線の動きに注目です。


 


 

1月の広島鉄道事象

2019年1月5日 午前7時10分ころ

可部線下祗園駅構内で、上り線の信号機が赤のまま変わらなくなるトラブルが発生。原因は、駅構内のレールの継ぎ目に立て2センチ、横数センチの鉄片が挟まっていたことによる回線のショート。鉄片は、電車のブレーキ材のかけらとみられるということ。この事故により上下線4本の電車が運休、乗客1500人に影響が出た。

2019年1月9日 午前11時50分ころ

山陽本線の八本松駅構内に停車中だった、岩国発白市行き普通電車の運転士が、体調不良を訴え交代するトラブルがあったあ。運転士は30代の男性運転士。これにより、白市~瀬野間で上下合わせて4本の電車が運休し、八本松~海田市間で上り電車4本が最大で約70分の遅れとなった。乗客600人に影響が出た。

2019年1月10日 午前4時5分ころ

山陽本線の八本松~瀬野間で、西条発広島貨物ターミナル行きの回送機関車が鹿と接触した。運転士は、広島総合指令所へ「鹿と接触して停車した」と連絡、その後線路と車両の安全を確認し、約50分後に運転を再開したという。後続列車だった白市発岩国行き普通電車が影響を受け、電車は大野浦駅で打ち切り。この電車で運行予定だった列車が、大野浦~岩国間で上下2本運休し、乗客約1000人に影響が出た。

2019年1月12日 午後1時45分ころ

広島電鉄白島線の白島発八丁堀行き路面電車が、八丁堀の市道でタクシーと衝突した。電車と並走していたタクシーが、右折しようとして軌道内に入り衝突。その弾みでタクシーが渋滞で止まっていた軽乗用車に追突した。タクシーの乗客のうち、30代の女性が右手、40代の男性が首に軽いけがを負った。電車の乗客と運転士にはけがはなかった。タクシーの運転士が、右折禁止の場所で右折しようとしたのが事故の原因とみている。この事故の影響により、白島線は事故処理のため約30分間運転を見合わせた。

2019年1月22日 午前6時30分ころ

山陽本線の本郷~河内間で、糸崎発広島行き普通電車が鹿と接触し緊急停止した。広島総合指令所に連絡後、運転士が線路と車両の安全を確認し、約20分後に運転を再開した。この電車の遅れにより、可部線の電車上下2本の車両繰りがつかなくなり、広島~緑井間で部分運休した。全線で乗客約800人に影響が出た。

2019年1月23日 午後7時25分ころ

山陽本線の鈴ヶ峰踏切で、坂発岩国行き普通電車の運転士が人影を見つけ、電車を緊急停止させた。広島総合指令所に連絡後、運転士が線路と車両、踏切内を確認して人との接触が見られなかったことから、15分後に運転を再開した。これにより、上下2本の電車が部分運休し、3本が約15分遅れとなり、乗客約2300人に影響が出た。

2019年1月26日 正午ころ

可部線の八木踏切で踏切内の異常を知らせる信号機が作動したため、広島発あき亀山行き普通電車が踏切手前で停車した。原因を調べたところ、検知装置が雪を障害物と誤って認識し、装置が作動したことが判明。これにより、可部線の電車が広島~横川間で上下2本が運休し、2本が最大で20分遅れで運転され、乗客約330人に影響が出た。

2019年1月27日 午後9時15分ころ

山陽新幹線の東広島~三原間を走行中だった、博多発名古屋行き「のぞみ98号」で、車両保守担当の社員が床下からの異音に気づき、福山駅で列車を停止させて点検した。異常が見つからなかったため午後9時42分に運転を再開。これにより、上下7本の新幹線が最大で15分遅れとなり、乗客約4100人に影響が出た。

2019年1月28日 午前9時55分ころ

山陽新幹線の岩国~徳山間を走行中の、新大阪発鹿児島中央行き「さくら547号」の運転士が、「ドン」という異音を聞いたため列車を緊急停止させた。車両を確認すると、先頭部分に羽と血痕が付着していたため、鳥と衝突したとみられる。安全が確認できたため約20分後に運転を再開したが、上下11本の新幹線が最大で22分の遅れとなり、乗客約3900人に影響が出た。

2019年1月29日 午後4時50分ころ
東京発博多行き「のぞみ39号」に乗車中の乗客が、「通常と異なる音がした」と乗務員に連絡。乗務員がすぐさま東京新幹線総合指令所へ報告し、岡山駅から専門の係員を乗車させ広島駅到着後に点検を行った。異常が見つからなかったため、同新幹線は18分後に運転を再開。この影響により下り新幹線3本が最大で19分遅れ、乗客2400人に影響が出た。

2019年1月30日 午前5時20分ころ
山陽新幹線の姫路~岡山間で停電が発生。これにより、新大阪~広島間の下り新幹線が運転を見合わせ。約2時間20分後に復旧したものの、新大阪~広島間で上下5本が運休、24本が最大1時間15分遅れで運転された。乗客約12300人に影響が出た。配線の張替え工事にミスがあり、回線がショートしたことにより停電が発生した。工事を行ったのはJR西日本のグループ会社。