鉄道を愛するおじさんの戯言

鉄道模型のNゲージに関する情報を、独自視点を交えてお伝えしていきます。

2019年 広島鉄道ニュース 【2018年12月分】まとめ

各駅の改修が進んで行くことになりそうです
2018年12月21日の中国新聞の記事によりますと、今年(2019年)の秋までに芸備線の下深川駅にエレベーターを新設するとういうことです。設置されるのは、橋上駅舎とホームの間です。駅舎北側の出口には設置しないようです。南側は、駅舎が道路と同じ高さになっているため段差がないので設置はありません。バス乗り場があり、住宅も多く建っている南側は利用者が多いのですが、それに比べると北側出口は利用者が少ないので、エレベーターを取り付ける予定がないのかもしれません。お年寄りが使っていることが多いので、北側出口のところにも取り付けてほしいところです。

国では、一日の利用者が3000人を超える駅をバリアフリー化するという方針があるらしく、ぎりぎり達成している下深川駅もこの方針に従って改修されるようです。下深川駅の一日の利用者は3016人で、芸備線では3番目に利用者が多いらしいです。1番目は安芸矢口駅、2番目は戸坂駅あたりでしょうか?安芸矢口駅を何とかするほうが先だと思うんですけど。あの狭いホームを。

 広島近郊では、このような改修が今年は多く予定されているようです。可部駅も西口広場に新たにバス待合所が新設され、窓口も設置されて定期券の購入などができるようです。バスセンターまで行って定期券を買う必要がなくなったので便利になりますね。
2018年12月28日の中国新聞の記事に、「来年3月に完成」とありますのでもうできているのかな?

山陽本線の大竹駅も、今年の秋以降に新駅舎着工が決まったようです。大竹市JR西日本JR貨物の3者間で、整備実施協定を締結した模様です。完成は2022年度末の予定。
橋上駅舎化したうえで東西自由通路も設け、西口と東口それぞれに広場を整備する模様です。昔ながらの近代駅舎が、またひとつ消えていきますね。


 

2018年県内重大ニュースより
2018年12月29日の中国新聞に、広島空港へのアクセス鉄道の整備を断念したとありました。「まだその話が続いてたんかあ!」とびっくりしましたが、鉄道を建設した場合の採算ベースが1000万人以上というのにも驚きましたね。海外からの観光客を乗せたチャーター便が、毎日何十便と着陸したとしても、達成するのは難しい数字です。

よくもまあ、こんな無謀な計画を時間をかけて考え込んでたなと思います。一番初めに聞いた時点で「無理でしょ」となるんじゃないですか?答えはとっくに出ているのに、どうしようかと考える余地はないと思うのですが。

可能性があるとしたら、豪雨災害をきっかけに山陽本線の付け替えをする案でしょう。

入野、河内を通って本郷に抜けるルートは、今後も大雨が降った時には土砂崩れなどが発生してしまう危険が高いと言わざるを得ません。もし再び大きな災害が発生してしまった場合、大動脈が寸断されて物流に大きな影響が出てしまうのは間違いないでしょう。それを防ぐにはどうすれば良いか。

一番は線路の付け替えです。トンネルで抜けていくのがいいと思われます。そのルートの一つとして空港直下を通す案です。入野駅は利用者が少なく、比較的早い段階で無人駅化されていました。河内駅も年々利用者が減少してきており、昨年から無人駅化されています。この二つの駅は今後も利用者が減っていくと思われます。

となると、災害リスクの多い路線を維持する理由もありません。それよりも、より安全で利用しやすい路線に付け替えるというのは自然の流れではないでしょうか。

ですが、ここで問題がいくつか発生してしまいます。最も大きいのは予算ですが、これは国も絡めて何とかできる可能性はあると思います。一番解決に時間ががかかりそうなのは、沿線住民との調整です。現在も、そしてこれからも入野・河内の両駅の利用を予定している方々にとっては、死活問題となってくるからです。この辺りは、現在白市折り返しとなっている電車の一部を河内駅まで延長する形で、現在の路線を一部維持するという方法がありますが現実的ではありません。市が、廃止区間を路線バスで代行するというのが一番実現性が高そうです。ただし、いずれにしても河内~本郷間は完全廃止となってしまいます。

 最後に残っているのは、貨物列車が上り下りできる勾配に抑えられるかどうかという問題です。現在の山陽本線は、本郷から沼田川沿いに緩やかに勾配を上って、東広島市のある賀茂大地へ到達しています。これは大回りだからできる方法です。
広島空港の下をトンネルで抜けて賀茂大地へ到達しようとすると、距離が短くなる分どうしても上り勾配をきつくしなければならなくなります。勾配の角度が今の状況よりも急になることは避けようがありません。そのとき、貨物列車はその急になった上り坂を上っていくことができるのかというのが問題になります。

同じような課題がある山陽本線の瀬野~八本松間は、上り勾配となる上り列車に限り後押し用の機関車を付けてこの問題を克服しています。本郷~白市間でも、この方法で乗り切れないことはないと思いますが、そのための設備を本郷駅に作る必要が出てきます。JR貨物の了承を取り付けるのも難しいでしょうね。

現在の白市~本郷間を第3セクター化して、貨物列車を迂回させる案は考えられますが、その線路の維持にかかる費用は毎年莫大になると思われます。

いろいろな問題がありますが、もう一度有意義な方法で検討していただきたいものです。


 

JR西日本・広島支社長の年始の挨拶
2019年1月1日の中国新聞に、JR西日本・広島支社長である北野眞さんがインタビューに答える形で年始の挨拶を行っています。

広島駅の利便性向上について質問され、次のように結んでおられます。

「地元の方から愛される魅力的な駅を目指し、今後もまい進します」

果たして、今の状態で愛されるのでしょうか?

3月16日に行われたダイヤ改正により、国鉄時代に作られた電車が広島地区から一掃されました。これにより、2015年から投入されてきた新型の 227系 電車に統一され、より良いサービスが提供されると思っていました。

ところが、ふたを開けてみると利用者の不満が爆発していました。これまで走っていた国鉄型の電車は、その多くが4両編成で、ラッシュ時は2編成連結した8両編成で運転されていました。ですが、新型に代わると多くが3両編成で、2両編成を含む3編成を連結した8両編成の電車も一部でありますが、ラッシュ時は6両編成や5両編成といた電車が少なくありません。ラッシュ時にもかかわらず、3両編成で運転される電車もあるようです。

このようなことから、JR西日本広島支社には多くの苦情が寄せられ、2019年3月16日の中国新聞の紙面にも、利用客の間で広がる不満に関する記事が載っていました。
JR西日本・広島支社としては、本社にもこのことは報告済としながらも、今後の対応については特にコメントを出しておりません。追加で車両を導入するのか、運用方法を再考しより良い状況にするのか発表はありません。

ただ、3月16日のダイヤ改正では、今までに寄せられた苦情を考慮したうえで、各時間帯の電車の編成数を調整したとしており、しばらくは様子見になると思われます。
平日の通勤通学時間帯のラッシュ対応は当たり前ですが、マツダスタジアムカープの試合が行われる日や、増え続ける外国人観光客への対応などについては、これまでの方法だけでは処理しきれないように思われます。何らかの具体的な施策が実施されることに期待します。

なお、これまであった土休日ダイヤがなくなっている点はかなり気になります。平日と土休日が同じダイヤで運転されるに至った経緯などについては、何らかの説明が欲しいところです。いずれにしても、JR西日本・広島支社の今後の対応にはついては注目していきたいと思います。

最後に、「地域と共に新たな価値を創出」するために、地域共生室を新設したらしいです。なにか相談事があれば相談してみるのも良いのではないでしょうか。


 

12月の広島鉄道事象(一部のみ)

2018年11月30日 午前11時25分ころ

山陽本線西原ヶ尻踏切で、白市発岩国行き普通電車に19歳の少女がはねられ死亡した。少女が、遮断棒をくぐって踏切内に入るのに運転士が気付き、非常ブレーキをかけたが間に合わなかったとみられる。白市~岩国間では上下16本が運休、4本が最大で1時間10分遅れで運転された。この事故の影響で、乗客約5600人に影響が出た。

2018年12月29日 午後11時ころ

呉駅構内の信号機が赤のまま変わらなくなり、広発呉行きの普通電車が安芸阿賀駅で運転打ち切りとなった。JR西日本広島支社によると、信号を制御する通信ケーブルの不良が原因。ケーブルを繫ぎ替え翌日は始発から通常運行へ戻った。この事故で乗客7人に影響が出たたが、タクシーで呉駅まで移動してもらった。

2018年12月31日 午前9時25分ころ

岩国駅ホームで泥酔客が停車中の電車に接近。JR西日本関連会社社員が泥酔客を安全な場所へ誘導。その後安全確認を行うため西条~白市間で上下2本が部分運休。上り電車1本に30分の遅れが発生し、乗客400人に影響。

 

「踏切が鳴っていたら進入しない」を徹底してほしい。おそらく賠償問題も起こる。

BY テツまん吾郎