鉄道を愛するおじさんの戯言

鉄道模型のNゲージに関する情報を、独自視点を交えてお伝えしていきます。

2019年 広島鉄道ニュース 4月号

*2月号と3月号は元ネタをなくしてしまったためお休みです。ご了承ください。

芸備線 中三田〜三次間 運転再開
4月4日と5日の中国新聞には、芸備線の一部区間で運転再開するという記事がありました。

4日の記事では、西日本豪雨の影響で普通が続いている芸備線の狩留家〜三次間のうち、中三田〜三次間で4日から朝夕の通学時間帯などに限り運転を再開させるとあります。徐行区間があるため、通常よりも所要時間が10分程度長くかかるとあるので、完全復旧とは言えないようです。

ただし、夏休み期間は終日運休となり、枕木やバラストを交換する改良工事を行うとの事ですので、18きっぷで訪れようとしている方はご注意ください。7月25日〜8月21日までは終日運休となります。

なお、下深川〜三次間で運転されている代行バスについては、全線復旧まで引き続き運行されるようですのでこちらは利用できます。

5日の記事では、運転が再開されて喜ぶ地元住民の様子などが伝えられていました。向原駅で、横断幕を掲げて列車を迎え入れる人たちの様子が写真入りで伝えられています。約9ヶ月ぶりとなる列車の運行に、地元の人の表情には喜びと安堵の様子がみられます。全線復旧を待ち望む声も多くあったようです。芸備線の全線復旧については、JR西日本広島支社は秋ころには完了させたいと発表しているので、4ヶ月後には全線で運転されているかもしれません。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

芸備線写真集 [ 山岡亮治 ]
価格:2160円(税込、送料無料) (2019/7/7時点)

楽天で購入

 

 

「運転士」「車掌」名称廃止?
4月5日の中国新聞に出ていた小さな記事です。JR東日本が「運転士」と「車掌」の名称を廃止し、「乗務係」や「乗務指導係」に変更する方針を固めたと書かれています。2020年4月から実施とあります。これまで、車掌や運転士になるために実施していた社内試験を取りやめ、通常の人事異動で配置できるようにするのが狙いのよう。人手不足を補うための抜本的改革とされているようですが、これで本当に対策となりえるのでしょうか?柔軟な人員配置を実現するためとされていますが、これによって未熟あるいは適任ではない車掌や運転士が誕生し、事故などの発生につながることになるのではないかと不安が募ります。ただ、電車を運転するためには試験を受けて免許を取得する必要があるので、誰でも彼でも運転士になれるというものではありません。車掌については各社で登用試験を行っているようですが、これがJR東日本ではなくなるという事でかなり不安な部分ではあります。

入社時に適性試験などもやっていると思うので、そうそう変な人が配置されることはないと思いますが、全てが完璧なことなどないですからね。何か問題を抱えた人が車掌になりやすくなるという確率について、高くなるのは間違いないと思われます。

JR東日本では、山手線の無人運転化などの計画もあるため、将来的に車掌や運転士が必要なくなると考えている側面もあるのかなと思ったりします。労働力人口の減少や高齢化が進む中で、公共交通機関の安全性をどこまで担保できるのか、また維持できるのか、大きな課題が目の前まで迫っているようです。そのうち、人が住める地域が限定されるような時代がやってくるのかもしれません。


 

 

三江線資産の譲渡依頼 邑南町提出

f:id:mok-gura:20190322105153j:plain

4月10日の中国新聞紙面にあった記事です。8日に邑南町が、旧JR三江線の宇津井・口羽・江平駅とその周辺の鉄道遺産を、地域振興に役立てるため譲渡してほしいとJR西日本に依頼書を提出したそうです。6月に開会を予定している町議定例会までに譲渡契約を完了する計画とか。

宇津井と口羽はの両駅跡は鉄道公園として整備し、江平駅周辺については町道の改良工事の敷地に充てる予定らしいです。町長は、米子西支社長に依頼書を提出する際、鉄道公園を拠点に町全体の観光を一緒に考えていただきたいと要望したそうですが、JRと縁のなくなった地域に対して、JR西日本が手助けするとはとてもじゃないけど思えません。

町長さんには、「自分たちでなんでもやる!」くらいの気概を持っていただきたいですね。でないと、これらの施設を作ったとしても、それを維持していくことが難しくなると思います。地元の人たちと協力して、地元の良さを前面に押し出せる地元の方々の企画の方が集客力があると思うので、色々話し合って検討していただきたいと思います。

何でもかんでも頼るのではなく、自分たちで作っていく!これが大切ですし、その方が長続きしていくような気がします。


 

 

ヒヤリ頻発 見えぬ対応策
4月11日の中国新聞の記事です。8日に、電動車椅子に乗った高齢者が踏切内で立ち往生し、電車が緊急停止するというトラブルがあったことを題材に、踏切の問題点について探る内容になっていました。

この時にトラブルのあった踏切は、広島電鉄宮島線との共用になっていて、長さが22メートルと長く、通常のJR線のみの踏切と比べると、渡りきるのにかなり時間がかかるようでした。

電動車椅子に乗った高齢者の他に、介助者も1名付いていたようなのですがこのような事態になっています。

対策としては、警報機が鳴り始めて遮断棒が降りるまでの時間を伸ばす、警報音を早めに鳴らすなど色々あるようですが、そうすると警報機が鳴り始めても渡ってしまう人が出てきてしまうため効果は薄いようです。

現場の写真を見る限り、わずかですがJR線と広電線の間に空間があるようなので、そこに遮断棒を設置して退避場所を作るのが一番現実的かなと思われます。

踏切の周辺には住宅が多くあり、両サイドにはスーパーなどの小売店も並んでいるため、日常的に踏切を渡らなければ生活ができないような場所のようです。

JRとしては特に対策は考えていないようですが、事故が起こってからでないと何もできないということでしょうか?お役所的な対応のような感じがしますけども、なかなか良い手がないというところなのでしょうか。

この問題については、一般の道路にも当てはまるところがあります。

高齢者と交通に関する、これから考えていかなければならない大きな課題が潜んでいるからです。

横断歩道の歩行者用信号の一部で青色を延長して、高齢者が時間内に渡り切れるように対策され始めているのをご存知でしょうか?スマートホンで、アプリを使って青色の時間を延長するという対策も実施予定と言われています。

これから交通に関する分野で、高齢者に対する積極的な対策が推し進んでくるとおもわれますが、高齢者ではない人たちが、そのことをどれだけ受け入れていけるかについては全くわかりません。

最近では、高齢者ドライバーの事故が注目を集めていますが、事故を起こさなくても「もみじマーク」をつけてゆっくり走っている車を、あなたは優しく見守ることができていますか?速度が遅いことにイライラして、追い越そうとかあおったりしていないでしょうか?

時間に追われるトラックドライバーや、配達関係の仕事をされている方、どうしても時間的に余裕がない方などには同情します。ですが、これからはそういう事態になっても「しょうがないな」と割り切って対応して行くくらいの気持ちでなければ、やっていられないような環境になってくると思います。

管理人も、今までにあおり運転や追い越しを全くやったことが無いかと聞かれたら、やってないとは言い切れません。時間に縛りがある仕事をしていたときなどは特にそうでした。

しかし、これからの世の中はそうもいきません。高齢者ドライバーや歩行者は確実に増えていきます。やがては自分もそうなります。なので、心と時間に余裕をもってしっかりと対応して行かなければならいことを、常に考えていかねばなりません。

そしてもう一つ、時間通りになんでも届くということが当たり前になっている状況についても、考え直さなければならないでしょう。これまではなんとか時間に間に合わせることができたかもしれません。でもこれからはそう簡単には行かないでしょう。高齢者のドライバーが増えて遅い車が増えれば、交通事情は大きく変わってきています。高齢者の歩行者が増えれば、青信号の時間が長くなり停車時間が伸びるでしょう。それにより、流通分野はダイレクトに影響を受けてしまうことになるかもしれません。

そんな中で、遅れて届いてた荷物に対して、私たちは文句を言える立場にあるのかどうか?無理な時間設定で荷物を依頼して無いか、社会環境の変化を認識しているか、時間にこだわりすぎてはいないか、人としての資質が問われる問題でもあるような気がします。

高齢者交通と一般交通を分離させるのか、高齢者を優先して一般がそれに合わせるのか、一般に高齢者が合わせるのか?どれにしても問題は山積みです。

現実的な方法は、公共交通機関などを使って分離させる方法ですが、財源の問題があります。また通常の利用者から不公平感が出てくるのは避けられません。現段階で、高齢者に無料パスなどを配布している自治体もありますが、全ての高齢者にこれを実施するとなると大変かもしれません。

これから先、世の中の在り方自体が大きく様変わりしそうですね。

最後にメディア関係の方々に一言。高齢者に向けたテレビ番組などでは、もう少しゆっくりと言葉を発音しないと聞き取れないと思います。今のままでは早すぎます。

番組を収録にして、0.7倍くらいで再生した方が良いと思います。あと新聞は字が小さすぎます。新聞を読まなくなる人が増えるのは当たり前です。もっと要点を絞って字を大きくした方が読者は喜ぶと思います。生意気ですが以上です。


 

 

鉄道産業の街 全国にPR

下松商工会議所の副会頭で、実行委員会の委員長も務める弘中善昭さんは「下松市を全国に知ってもらう絶好の機会。鉄道産業の街を広くPRしたい」と意気込む。何を行うのかというと、イギリス向けに作られた高速鉄道用の車両を、トレーラーで牽引して工場から港まで運ぶ様子を、みんなで見守ろうというイベントである。通常、鉄道車両を陸上輸送する場合、警備上の問題もあって深夜にひっそりと行なわれるのだが、それを訪れた人たちと一緒に見守るとういうイベントにしてしまったのだ。ただでさえ滅多に見ることのできない貴重なシーン。それを気軽に見ることができるというのはまさにここだけ。「大型トレーラーに載せた列車が約2キロの道路を走る。珍しい風景をぜひ楽しんでほしい」と弘中さん。前回の2017年3月に行われたイベントには3万人が訪れた。2回目となる7月14日はそれ以上の人出になるかもしれない。


 

 

外国人観光客に対応 駅員にAI通訳機

訪日外国人の増加を受け、JR西日本広島支社は74言語に対応できる人工知能通訳機「ポケトーク」を、広島と山口の17駅に計50台導入したという。これを使って、駅員が外国人観光客の案内などに役立てるという。50台のうち20台は広島駅に配置されているので、他の16駅に1〜2台が配置されているのでしょうか?宮島口駅などは5台くらいありそうなので、各駅1台を担当者が扱うような感じになりそうです。ポケトークは縦11センチ横6センチで片手で持てるサイズと紹介されています。画面上で翻訳する言語を選択し、ボタンを押しながら日本語で話すと画面に翻訳された文章が表示され、同時に音声も流れるそうです。外国語から日本語への翻訳可能とのことで、外国人観光客の問い合わせにも対応できる模様。スマホの翻訳アプリは今のところあてになりませんが、この機械の翻訳能力はいかに?


 

<<4月の出来事>>

 

4月2日 JR西日本の、山陽本線にある八本松駅で、上りホームに金属製のボルト1個が落下しているのが見つかった。東広島市とJRによると、午前7時40分頃に、ホーム上にボルトが落ちているのを清掃担当者が見つけたということです。ボルトは全長7センチ、直径2.5センチで重さは130グラムであったということです。駅の真上にかかる橋の橋桁から、腐食によって落下したものとみられています。法定点検で補修が必要と判断されたため、その日程を検討していた最中の落下だったということです。市は、緊急点検を実施して、他に腐食したボルトが無いか確認する考えです。

 

4月7日 午後7時50分頃、落雷の影響により芸備線福塩線の運行状況を監視するためのモニターが表示されなくなりました。これにより、復旧までに約30分がかかり、その間列車の運行を見合わせたとのことです。JR西日本広島支社によりますと、芸備線の4本が運休、芸備線福塩線で合わせて14本の列車に遅れが発生し、計約850人の利用者に影響が出たとこことです。

 

4月8日 午前10時40分頃、岩国発糸崎行き普通列車の運転士が、2箇所の踏切で相次いで人がいるのを発見し、列車を緊急停止させた。1回目は、高須踏切内で電動車椅子に乗った高齢者とその介助者がいるのを見つけて停車。ふたりは、踏切を横断中に遮断棒が降りてきて渡れなくなったため、退避場所で列車が通過するのを待っていた模様。運転士が列車から降りてふたりを踏切の外に誘導し、15分後に運転を再開した。続く同55分頃、400メートル先にあった庚午踏切で、自転車を押しながら踏切を横断する人影を発見し再び緊急停止した。自転車が踏切外に出るのを確認した後、約5分後に運転を再開したが、この影響により西条〜白市間で上下2本の列車が運休するなどし、約1200人の乗客に影響が出た。

 

4月14日 午前11時10分頃、山陽新幹線を走行中の東京発博多行きのぞみ17号で、非常用の開閉コックを使って扉が開けられたため、兵庫県尼崎市内で緊急停車した。扉を開けたとみられる乗客の男性は、車両から降りて線路内に立ち入ったが、JR西日本の職員に取り押さえられて車内に連れ戻された。約45分後に運転を再開し、新神戸駅で男の身柄を兵庫県警へ引き渡すと、男は新幹線特例法違反の疑いで現行犯逮捕された。男は右足を骨折しており、のぞみ17号とは反対方向の東京行きの切符を所持していたとのこと。これにより、上下合わせて計25本の新幹線に最大で47分の遅れが出たため、約1万4千人の乗客に影響が出た。

 

4月16日 午後6時30分頃、山陽本線の向洋~天神川間で、坂発広島行き普通列車の運転士から「枕木から煙が出ているように見えた」と広島総合指令所に連絡があった。JR西日本広島支社によると、後続の列車の運転士に徐行して確認を取らせたが異常はなかった。約20分後に通常運行に戻った。これにより、大野浦~岩国間で上下2本が部分運休するなどし、約2200人の乗客に影響が出た。


4月18日 午前6時50分頃、JR山陽本線廿日市宮内串戸間にある砂走第3踏切で、遮断棒1本が折れているのを通行人が見つけ、職員を通じて広島総合指令所へ連絡した。JR西日本広島支社によると、職員が現地で安全を確保するまで徐行運転を実施した。これにより、西条~白市間と呉線の広島~坂間で上下4本の列車が運休や部分運休となり、乗客約9千人に影響が出た。

 

4月17日 午後3時10分頃、山陽本線の八本松駅構内の三反田踏切で、軽自動車が脱輪しているのを福岡貨物ターミナル発越谷貨物ターミナル行きの貨物列車の運転士が見つけ、緊急停止した。また、午後4時10分頃、山陽本線の鈴ケ峰踏切で乗用車が立ち往生しているのを広島発岩国行き普通電車の運転士が見つけ電車を緊急停止させた。いずれの事象も、運転士が踏切外へ車を脱出させけが人はなかった。これにより、大野浦〜岩国間で上下2本の電車が運休するなど、乗客約1300人に影響が出た。

 

4月18日 午前6時55分頃、山陽新幹線新尾道~福山間を走行中の、広島発東京行きのぞみ112号の運転手が、異音に気づき同区間で停車した。JR西日本によると、車両が鳥と接触したとみられる痕跡が見つかったとのこと。これにより、上下10本が最大23分遅れとなり、乗客2300人に影響が出た。

 

4月18日 JR東海は、2020年春のダイヤ改正で、東京〜新大阪間の東海道新幹線「のぞみ」の運転本数を、1時間に10本から12本に拡大すると発表した。来春、車両がN700Aに統一されることにより、全列車が最高速度285キロでの運転となることで実現する。ひかりの1時間あたり2本、こだまの3本はこれまで通り維持する。1時間12本運転のダイヤは、金曜の夕刻や連休などを中心に組まれるようです。12本全ての列車が、東京〜新大阪間を所要2時間30分以内で運転される。

 

4月20日 午後0時45分頃、芸備線の狩留家~上深川間にある湯坂踏切付近で、線路沿いの雑草が燃えているのを付近の住民が見つけ、広島総合指令所に連絡した。消化と安全確認のため、列車の運行を停止した。 これにより、上下線に5分~30分の遅れが発生した。

 

4月22日 午後5時5分頃、可部線緑井駅と梅林駅で、信号機が赤のまま変わらなくなるトラブルが発生した。JR西日本広島支社によると、緑井~あき亀山間で午後5時20分以降運転を見合わせ、可部線の全線で運休や遅れがでた。同支社は、乗客をバスとタクシーで代替輸送した。